投稿

歯列矯正後の「後戻り」を防ぐ秘訣とは?歯科医が教える舌の筋力トレーニングの重要性

「せっかく高い費用と長い期間をかけて歯列矯正をしたのに、最近前歯が少しズレてきた気がする……」そんな不安を感じていませんか?実は、矯正治療を終えた後に歯並びが元の状態に戻ろうとする**「後戻り」**は、多くの人が直面する深刻な問題です。 後戻りの原因は、リテーナー(保定装置)の装着不足だけではありません。実は、お口の中にある「天然の矯正装置」とも呼ばれる**「舌の力」**が正しく働いていないことが、最大の隠れた原因なのです。 この記事では、歯科治療の現場でも重視されている「舌の筋力トレーニング」の重要性と、一生モノの美しい歯並びを維持するための具体的な対策を詳しく解説します。 なぜリテーナーをしていても「後戻り」は起きるのか? 矯正装置を外した直後の歯は、周囲の骨がまだ不安定で非常に動きやすい状態にあります。そのためリテーナーで固定するのですが、それ以上に強い力が日常的に歯にかかっていると、歯は容易に動いてしまいます。 1. 舌による「内側からの圧力」 もし、リラックスしている時に舌が前歯の裏を強く押していたり、上下の歯の間に挟まっていたりすると、それは24時間体制で歯を外側に押し出す「矯正装置」を付けているのと同じ状態です。この悪癖を**「舌癖(ぜつくせ)」**と呼びます。 2. 頬と唇の「外側からの圧力」 歯並びは、内側からの舌の力と、外側からの唇や頬の筋肉の力のバランスが取れた場所に安定します。口呼吸で口が常に開いていると、外側からの支えがなくなり、バランスが崩れて後戻りを加速させます。 歯科医が注目する「MFT(口腔筋機能療法)」の役割 近年、矯正歯科では装置による治療と並行して、**MFT(口腔筋機能療法)**というトレーニングを取り入れるケースが増えています。 MFTとは何か? MFTは、舌や唇、頬などの口周りの筋肉(口腔習癖)を正しく機能させるための訓練です。歯を動かすこと自体は装置が得意ですが、「動かした後の歯をその場所に留める」のは、あなた自身の筋肉の役割なのです。 舌の定位置「スポット」をマスターする 後戻りを防ぐ最大の秘訣は、舌の先を常に**「スポット(上の前歯の少し後ろにある歯茎の膨らみ)」**に置くことです。ここに舌を置き、舌全体を上顎の天井(口蓋)に吸い付けておくことで、上顎の歯列を内側からしっかりガードし、後戻りを物理的に防ぐことができ...